|
≫ホーム≫研究・エッセイ≫研究・エッセイ(古畑稔)
「平成14年度 ブラジル民族文化研究センター 学問・研究業績の総括」
承認:主 幹・田所 清克
確認:顧 問・多田 義治
作成:顧 問・古畑 稔
作成:研究員・青木 義道
□ 議題・研究事項
1 頁:
学問・研究業績の検証、及び来期の研究活動
平成15年度の文化研究センターの主な計画
2 頁:
文化講座・文化活動などの行事・催しに参加
交流・懇親パーティ、参加者が語る熱き想い
3〜4 頁:
平成14年度の、主幹・顧問・研究員の研究業績
5 頁:
研究員のプロフィール、主任研究員・伊藤奈希砂
1 頁
学問・研究業績の検証、及び来期の研究活動
平成14年12月13日(金)、当文化研究センターの主幹・京都外国語大学・田所清克教授を座長とし、青木義道研究員の司会・進行により、平成14年度の研究業績の成果・検証と、平成15年の研究活動及びその有り方などに関し討議を行いました。
研究員の主な研究業績は、(頁・3〜4/5)に記載の通りです。
平成15年度の文化研究センターの主な計画
平成15年の央に、文化研究センターの30周年を記念して、研究員の研究論文などを取りまとめ、年度内に記念誌の出版を計画。(又は、記念行事)
発刊の目的は、創設・黎明期から今日に至る、30年間の研究業績とその研究活動プロセスを回顧・トレースし、現在及び将来における研究活動の指標とするためです。今後の研究活動は、社会・文化の調和と発展により貢献できることを目標とします。
文化研究センターの行事(フェスタの開催)
ブラジル民族文化研究センター主催の交流パーティ。国内外の人々との交流・毎年5月頃の開催。
開催場所は、当文化研究センター・ブラジル文学資料館(河内長野市)
暦年の学問・研究業績の総括。ブラジル民族文化研究センターの会員及び社会人、学生など。
財団法人 日伯協会等との交流(神戸市)
日伯協会開催のブラジル語講座へ、講師として、青木義道研究員の派遣。
日伯協会とのブラジルへの共同研修ツアー計画(アマゾン熱帯雨林実査)
日伯協会の常任理事・多田義治氏の提案(文化研究センター顧問兼任)
2 頁
文化講座・文化活動などの行事・催しに参加
京都ラテンアメリカ研究所主催の講座
本年は、京都外国語大学・京都ラテンアメリカ研究所主催の『ラテンアメリカのオープン講座』へ研究活動の一環として参加し聴講しました。
平成15年度は、学問の境界を越えて、社会・文化などの多様な研究会・催しに、前向きに参加する予定。
京都外国語大学・京都ラテンアメリカ研究所について
名称: 京都ラテンアメリカ研究所 所長・大垣 貴志郎 教授
所在: 京都外国語大学内 京都市右京区西院笠目町6
電話: 075-312-3388
2002年秋のラテンアメリカ講座は、「ラテンアメリカの文化と社会」をテーマとし、10月から11月において10回に亘り連続講座として開催されました。
交流・懇親パーティ、参加者が語る熱き想い
平成14年の学問・研究業績の総括の後、恒例の交流・親睦パーティをすし亭・きんだん(名物・行者すし)において開催しました。
河内長野大矢船の自治会長・高橋正治氏の音頭で文化研究センターの愛好酒・秘蔵河内ワインで乾杯しました。乾杯の後、参加者・36人の方々の自己紹介と特にブラジルへの熱き想いが語られました。学生の皆さんは、各自将来の抱負について語りました。
横井祐介主任研究員が奏でるブラジリアン・ミュージックと河内ワインに酔いしれながら、アマゾン熱帯雨林について切々と語る日伯協会の常任理事・多田義治氏の情熱に接しました。学問・研究を越えることの意味、それをひしひしと感じて胸を打たれる感がいたしました。
3 頁
平成14年度 ブラジル民族文化研究センター活動報告
研究員・青木義道 作成
|
会 員
|
研究業績(既業績 及び 平成14年度の業績) |
| 会 長 |
喜田 修雄 |
元教師・大阪府外国人相談員。国際交流・ブラジルの社会と文化研究の良き理解者 |
| 最高顧問 |
古畑 稔 |
京都外国語大学講演(企業文化・商人の道)、他 |
| 顧 問 |
多田 義治 |
日伯協会常任理事、京都外国語大学講演、企業人・多田義治のブラジル・アマゾン学(ブラジル熱帯雨林のフィールドワーク) |
| 顧 問 |
日下野 良武 |
ジャーナリスト。新聞・雑誌などへの寄稿・連載、各方面で活躍中 |
| 主 幹 |
田所 清克 |
京都外国語大学ブラジル・ポルトガル語学科教授、大阪府外国人相談員、日伯協会理事。著書・翻訳・研究論文:ブラジル学への誘い、ブラジル語辞典編集及び講演多数 |
| 客員研究員 |
アンジェロ・イシ
(Angelo lshi) |
サンパウロ州立大学ジャーナリズム学科卒業。国費留学生として来日。現在、NHKのポルトガル語ラジオニュース番組のライター兼アナウンサー、東京外国語大学講師
研究業績は、共著を含み、ブラジルを知るための55章(明石書店)などの出版 |
| 特別研究員 |
下薗 昌記 |
前・朝日新聞記者。現在は、ブラジルニッケイ新聞サッカージャーナリスト(等)として活躍中 |
| 主任研究員 |
伊藤 奈希砂 |
翻訳家。翻訳の外、ブラジル文学辞典の編集そして国際・国内の交流活動へ参加。ボランティア精神に富む
□最終の頁に、プロフィール(略歴、研究業績) |
| 古畑 正富 |
京都外国語大学多文化理解コミュニケーション講座において講義。京都ラテンアメリカ研究所「紀要」、地中海文化研究会「研究報告書」(論文「神と人間の交流」−宗教意識と異空間に関して−)等の発表 |
| 横井 祐介 |
論文「ブラジルと原爆」「カルメン・ミランダとボサノヴァ」 |
| 副主任研究員 |
船越 賢一 |
警視庁勤務。ブラジル・ポルトガル語を活かし活躍中 |
4 頁
平成14年度ブラジル民族文化研究センター活動報告(3頁から続く)
研究員・青木義道 作成
|
会 員
|
研究業績(既業績 及び 平成14年度の業績) |
| 研 究 員 |
玉川 裕子 |
短歌「ブラジルagain」(第47回角川短歌賞候補選出)。論文「赤い実の夢」。「ブラジルコーヒーの窓から〜コーヒーの豆知識」 |
| 山下 豊子 |
「ブラジルの妖怪」「ブラジルの妖怪Part2」 |
| 五十嵐 道子 |
上智大学 |
| 杉山 聡子 |
京都外国語大学。ブラジル・リオ連邦大学に留学中。
□ 平成15年春 出版予定(世界思想社)
所収論文:ブラジルにおける外国人画家に関する論文執筆中 |
| 青木 義道 |
京都外国語大学。サンパウロ州立大学に留学。
論文「民族混融の音楽COCO」、「根っからの日本マニア、Roberto Calixto氏:日本とブラジルの掛け橋に」、「日系移民の歴史を今なお物語る老舗ホテル:ホテル池田」、「エンボラーダ〜ストリートの漫才師たち」
□平成15年春、ブラジル・ポルトガル語文法書出版予定(共著) |
| 岐部 雅之 |
京都外国語大学。ブラジル・リオ連邦大学に留学中。
□編集・著書「まずはこれだけポルトガル(ブラジル語)」、「すぐにつかえる日本語−ポルトガル(ブラジル)語・英語辞典(国際語学社)」
□論文「レオナルドの現役復帰について」、「生誕100周年・一詩人カルロス・ドゥルモンド・デ・アンドラーデ」
|
| 酒井 康介 |
平成14年4月より社会人。企業哲学・文化の探求を通して、企業社会の文化と哲学そのアイデンティティを問う。 |
5 頁
主任研究員・伊藤奈希砂(男性)の研究業績
伊藤奈希砂・訳者略歴
1968年4月、大阪府生まれ。ブラジル国立フルミネンセ大学文学部官費留学を経て、京都外国語大学大学院修士課程終了。現在はブラジル民族文化研究センター主任研究員。翻訳家。専攻はブラジル文学、比較文学論。
研究業績:辞典の編集・翻訳、等(主たる業績)
□ 論文
ブラジル文学を読み解く−エリコ・ヴェリッシモの作品を題材として−
□ 共著
ブラジル文学辞典 (彩流社)
メモ式 ブラジル・ポルトガル語早わかり (三修社)
教育現場のポルトガル語 (泰流社)
□ 翻訳
遥かなる調べ (エリコ・ヴェリッシモ)(彩流社)
野の百合を見よ (エリコ・ヴェリッシモ)(地湧社)
ドン・カズムーロ(マシャード・デ・アシス)(彩流社)(共訳)
研究業績の紹介:
伊藤奈希砂の最新翻訳書、ドン・カズムーロの翻訳の評価と意義
□ 評価:駐日ブラジル大使の評価
駐日ブラジル大使・イヴァン・カナブラーヴァ氏は、本書の序文・メッセージにおいて、母国ブラジルの文豪・マシャード・デ・アシスの代表作「ドン・カズムーロ」の翻訳に果敢に挑まれた伊藤奈希砂氏の努力を高く評価しています。
□ 本書のタイトル「ドン・カズムーロ」(貴族・陰気な男)の由来
文豪・マシャードのあだ名です。列車の中での、同郷の顔見知りの青年は意図して、マシャードの隣席に腰を降ろした。青年は自分の持てる才能を限りなく奏でアプローチした。マシャードの夢うつつな対応る才能を限りなく奏でアプローチした。マシャードの夢うつつな対応に、青年は大変に気分を害し、マシャードに対して侮辱的な言葉を浴びせかけ、揚げ句の果ては無想にもしない「ドン・カズムーロ」というあだ名を付けられてしまった。これを書名とする。
□ 意義
京都外国語大学・ブラジル民族文化研究センター主幹の田所清克教授は、本書「マシャード文化を読み解く−解説にかえて」の中で次のようにその意義を語っています。(抜粋・転記、357頁、出版社・
彩流社/東京)
ブラジル文学を代表する作家を3人あげよ、と尋ねられれば、筆者など逡巡することなく浪漫主義時代にあたっては、インディアニスタ小説で一頭地を抜くジョゼー・デ・アレンカール、近代主義時代以降では、昨年他界したノーベル賞候補の呼び声の高かったジョルジェ・アマード、そしておそらく全時代を通じて最大の作家と呼んでよい、ジョアキン・マリア・マシャード・デ・アシスであると答えるだろう。世界に目を向けるとマシャードの作品は、あまたの言語に訳された世界文学に名を連ねる著名な作家にもかかわらず、日本では短編を除けば一つの傑作さえまだ紹介の域を出ていない(と解説)。
主任研究員・伊藤奈希砂は、田所教授の協力を得て、文豪・マシャードの代表作「ドン・カズムーロ」を完訳しました。この翻訳の意義は、日伯両国の文化交流と相互理解を一層増す道程となればと思います。伊藤奈希砂のブラジル社会・文化への熱き想いが、訳文の中に鼓動するのが感じられます。
因みに、伊藤奈希砂はこれまでに、エリコ・ヴェリッシモの名作『野の百合を見よ』『遥かなる調べ』の翻訳を手掛け、その翻訳の力量は高く評価されています。最新の翻訳・本書『ドン・カズムーロ』においては、マシャードの言語芸術を見事なまでの端麗な日本語で表現しています。文学愛好者の必見の書としてお勧めいたします。
顧問 古畑 稔
≫前に戻る ≫ホームへ戻る
|